わたしが、いまもアンティークショップを続けている理由

 

絵の仕事だけでやっていくのはむずかしい。。

絵本やイラストの仕事の他に、私はネットのアンティークショップも運営しています。

なぜかといえば、アンティークが好きなのはもちろんですが、まず生活のため。

10年くらい前に、娘の学費を捻出するために始めました。

 

これは、あくまでも私の意見なので、ふーん、そういう考えなんだ、私と違うなあ、とスルーしてもらってかまいません。

もっとバリバリと、絵本そのものに情熱を持って邁進している人から見れば、ずいぶん生ぬるい、と言われるかもですが。

でも、家族もいて生活していかなくてはならないし、経済的な基盤があってこその創作活動なので。

そして、絵本という印刷的にもお金のかかるビジネスに、関わらせてもらっていることがすごく幸せと思っています。

経済的な基盤は、自分でなんとかする方向へと考え方を変えた..

だからこそ、生きていくための経済的な部分は、絵本が売れる売れないに関係なく、自分でなんとかしよう、と。

だって、いつ売れる作家になれるかわからないし、一生売れないままかもしれない。

わたしがアンティークショップをずっと続けているのは、そういう理由からです。

アンティークが大好きだし、なんならがんばって鑑定士になってもいい。

 

シングルマザーなので、最初は娘の学費のためでした。

よほどの売れっ子にならない限り、イラストなり絵本なりで、一人の稼ぎだけで家族がやって行くのは難しいです。もちろん続けていけば、人気が出て売れっ子になって十分な収入が得られる可能性は大いにあります。

 

が、わたしは とにかくすぐに(半年以内くらいに)大きな額のお金が必要だったので、別な収入源が必要だったのです。

いつか絵で食べていけるようになったら、アンティークはきっぱりやめる、そういうつもりでやっていました。

 

でも 娘が大学を卒業すると今度は親の介護に時間を取られたりして、いつまでたっても絵(というよりも絵本)に集中できるようになりませんでした。

 

こんなことを書くと、絵本は夢を売る仕事なんだから、そういうことは言わないで欲しかった、という人がきっといると思います。

 

そう思う人がいてもいいし、当然かもしれないのですが、フリーの仕事ってやっぱり経済的にたいへんなんです。

私の場合、はじめに計画的に仕事をしていったわけではなくて。食べていけるのかどうかわからないけど、どうしてもやってみたいからという理由で、小さい子供が二人いる時期に、通信で絵の勉強を始めてしまいました。

その後、まだ十分稼げないうちに離婚することになり、普通ならイラストよりもっと稼げる仕事につくべきところ、あきらめ悪くずうっとイラストの仕事にしがみついていました。

 

絵本まで出版できて、ますます絵から離れられなくて。。

 

それでもなんとかしなくちゃ、と思ってはいたんです。

ヤフオクで不用品を売るうちに偶然、好きなアンティークで稼げそうと気がついて。

そのまま絵の仕事と並行してやることになりました。気がつけば10年以上が過ぎていました。

これからどうする?副業は続けるの?

で、これから先はどうするのか、ですが。あまり考えていません。

大変だった時期。ひとつが終わると、また次がやってきてなかなか思うようにいかなかった頃。

そういう中でも声をかけてくれる編集者や同業者がいて、時間ができるまで待っていてくれました。

 

いまは絵本を作れる、出版できることがすごくうれしくて楽しいし、アンティークを仕入れて売ることも楽しい。

 

やっぱり時間のやりくりと、体力維持かなぁ。

同じように、副業で、フリーランスの仕事をしようとしている人、どうか今やってることを楽しんでください。続けてください。

 

副業ではなく、複業だと考える

副業って、食べていけないから収入を増やす、とだけ考えていると、なかなかしんどい気がしています。どちらも本業と、考えたらどうでしょうか。

私の場合は、アンティーク屋さんといっても、問屋から仕入れるわけではありません。全て自分で判断して、ときには英語で交渉して、海外から直接仕入れています。

アンティークディーラーと言っていいと思います。見る目もあると思います。

なので、やめるのがもったいなくなってきてるんです。

 

一方、絵本は、お話を作り、絵も描いて、出版できている。

どちらも私です。ふたつの本業があると考えています。

あー、でもさ、楽じゃないけどね。(小さな本音。)

 

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