一冊の絵本ができあがるまで

10月に初めに、11月末に出る絵本を書き終えました。

それから、文章のチェックをしたり、校正刷りを見たり、表紙のデザインをチェックしたりと、色々な作業が進んでいます。

実は今回の絵本は、わたしにとって初めてと言っていいくらいきっちり希望を取り入れてもらって作った絵本になりそうです。

 

これまでに何冊か絵本を作っているのに、なぜか絵を描き上げて出版社に渡した後のことはあんまり覚えていません。

 

出版に向けた絵本の作り方、印刷のこと、フォントのことなど、よくわからなかったので、お任せという感じでした。地方に住んでいるので、じゃあ出版社の方で適当に済ませますね、みたいな感じだったのかなぁ。

出来上がってから、ここをもうちょっとこうしたかったな、ということもありました。

なので一冊の絵本ができるまでの過程を忘れないように書いておきます。

一冊の絵本ができるまでのこと

バレエの絵本を描くことになったきっかけは、「みかちゃんとカポネ」(ブロンズ新社)を出した後に開いた原画展に来られた出版社から、声をかけられたから。

絵本の出版は、それなりに絵本を出している作家でも、たいてい自分から、こんな絵本を書きたい、と出版社にラフを持って行くところから始まります。

 

*今回のバレエ絵本の場合

1)原画展で絵本を一緒に作りましょう、と声をかけられる

最近割とよく聞くのが、イラストの展覧会を開いたら出版社から声をかけられて、それが最初の絵本出版につながったということ。編集者もおもしろい、新しいアイデアを持った人やすぐれたイラストを描く人を常に探しています。

 

2)絵本のアイデアを練る、ラフを描く。何度も書き直す。編集者に見せる。

ダメ出しを受けて書き直す。書き直す場合、一箇所だけではなく、一つ指摘されると数ページにわたって修正しなくてはいけないことが多い。ときどき、もうだめだ〜と思ったりする。

 

3)自分で資料を探す、デッサンの練習、構図を考えて、全体の構成を考える。文章を練る。全体の展開やページをめくった時の効果を考えながら、作り込む。

編集者に見せる。

 

2)と 3)を何度も何度も繰り返す。それだけで数年過ぎてしまうこともあります。うまくいけば半年くらいでOKが出ることも。

とにかくOKがでるまでしつこく、あきらめず、何度も、よりよくなるように詰めて行く。この段階で、やっぱりこのお話はうまくいかないなぁと結局作れないことも。諦めずに作り込むことが大事。

4)めでたく編集者からOKがもらえたら、本番に向けて、さらに本描き用のラフスケッチを描いて行きます。

ここでも、文章を再チェックしたり、もっといい構図はないか検討したり、より細かい部分まで詰めて行く。本番用の下絵を完成させます。

 

5)OKが出たら、いよいよ本文部分の本描きに入ります。いちばん集中してやらなくてはいけないのがこの段階です。ここで、当たり前だけど締め切りができる。

この段階が、一番仕事してる、って感じです。もうそんなに頭を使わないけど、手は使う。体力勝負。割と単純作業的な部分でもあります。

がんばってとにかく最後まで仕上げます。出版社に渡して、一応これで脱稿、とはなるのですが。表紙の絵は、別に描いて出します。

 

6)編集者が原稿をチェックします。文章もこの段階であらためて仕上げます。描き直しが必要なページが出ることもあります。

 

7)ここで一通り終わりとなったら、最初の校正刷りが出ます。

色や構図を改めてチェック。文章もチェック。

 

8)表紙の校正刷りが出来上がってきて、それもチェック。

フォント(タイトルの書体)の希望を伝えて、配置や大きさ、色など、いくつか案を出してもらいます。

フォントのことをあまり知らなかったので、ネットで見かけた書体や手元にある好きな絵本のフォントなどを編集さんに、こんな感じで、とお願いしデザイナーさんに表紙にデザインしてもらいました。

9) その後本文ページの2度目の校正刷りが出ます。もう一度、あらためて、色をチェックして文章の入る位置もチェックして、OKを出します。

 

10)表紙がOKになると帯のデザインに入ります。希望の色合いやフォントも一応伝えます。これはおまかせだったけれど。。

昨日、OKを出しました。イマここ

このあと、もう一度帯のデザインをチェックして終わりです。

その後印刷に入り、11月の下旬に完成、数日で書店に並びます。

本文の絵を描き上げるのが一番大変なのですが、その後もかなりいろいろなことを考えなくてはいけなくて、それなりに時間はかかるのですが、内容に合わせた表紙が出来上がって行くのもとても楽しい。

見返しにどんな紙を使うか、見返しに入れるカットを描いたり色を決めたり。

 

バレエ絵本も、最終的な印刷にはいるまであと一息です。

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