これはまんま、以前の私のことです。
絵本の仕事したいなぁ、という割に、全然絵本を読んでいませんでした。
小さい頃、絵本てあんまりなかった。昔話とかアンデルセンはありましたが、いわゆる創作絵本、というものはまだなかった気がします。
ミッフィもピーターラビットも、大人になってから知りました。
ミッフィにもピーターにも、子供のうちに出会っておきたかったな。
長新太さんや佐野洋子さんも大人になってから読みました。小さい頃に知っていたらどんな風な感想を持っていたかなぁ。
いま絵本作家で大活躍している人は、子供の時にどんなのを読んでいたんでしょうか。
あとさき塾という絵本のワークショップに行った時、それとなく周囲の人たちと、どんな絵本が好きか、みたいな話をしたことがあります。そのときわかったのは、ほとんどの人が、あんまり絵本を読んでいない、ということでした。
好きな絵本作家がいて、その人のを数冊読んだだけ、そんな感じ。
私もそれに近かったです。
それで、何が困るかというと、せっかくあとさき塾にゲストの作家さんが来ても、
”わたしは**という絵本作家が好きで、雰囲気とか絵とかすごく影響されました”、とか話をきいても、全く何がなんだかわからない、ということです。
私には息子と娘がいますが、特に息子の方は、全然えほんが好きではありませんでした。
子育ての会みたいなのに連れて言って、読み聞かせ会とかあっても、全く興味なし。ひとりで会場の隅っこに行って、積み木を積んだりして遊んでいる。なんとか、読ませようとしてもダメ。あきらめました。
ところが、あるとき、「はたらくじどうしゃ」の絵本を見せたところ、「キーッ!」と奇声を発して、飛びついて。これこれこれ、みたいな感じ。うれしくて、これ待ってたんだよ、って感じだったんでしょうか。
「きーっ!」はもちろん、うれしい悲鳴です。
それからは毎晩、「はたらくじどうしゃ」の絵本ばかり読まされました。
いやもうかなりうんざり〜 文章なんか丸暗記してしまいました。。しょうもないものを親に丸暗記させる子やね。英単語でも覚えた方がためになるんだけどね。
息子はほかの絵本に見向きもしないで。この反応にはかなりがっかりでした。
なので、絵本作家になりたいとか、ぬるいことを考えながらも、そちらに近づくにはどうしたらいいのか、ってことは全く考えなかったんですね。どちらかというと、内容よりも絵の方に興味があったんだと思います。
ある絵本編集者に、ある時、どんな絵本が好きかときかれて、あんまり読んでいなくて、そのときふとタイトルが浮かんだのが
「あけるな」(谷川俊太郎、安野光雅)。
これももちろん、すごくいいんだけど、結構大人向きかもしれない。でもすごいんですよ。
「あけるな」って言われたら、開けたくなるじゃないですか。
その編集さん、「え?そんなのが好きなの?」みたいな反応で。
長新太さんも佐野洋子さんも、ほとんど読んでいなかったんですね。「きゃべつくん」とか「ゴムあたまポンたろう」とか答えればよかったかなぁ。
「ゴムあたまポンたろう」とか、タイトルだけで笑ってしまいます。幼稚園だった娘に「ゴムあたまポンたろう」って言っただけで、大笑いしてしばらく笑いが止まりませんでした。長さん、すごい!
それでいつ頃からちゃんと絵本を読んだかというと。
やっぱり、あとさきで、あまりにも絵本を知らなすぎると気づいて、ようやく図書館へ行き、片っ端から読み始めたのです。
私と同じような方、絵本をもっと読んでください。
めっちゃおもしろいですよ。読まないなんて、知らないなんて、ほんともったいない!
何から読めばいいのかわからない、という場合でも図書館や書店で、手当たり次第で。絵本なんて、すぐ読めますから。
自分の、大好きを見つけましょう。
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メッセージありがとうございます。もう本当に神経がすり減りますよね。 ターシャさん…
模写といってもむずかしく考えず、初めは人物をどこに配置しているか、大きいか小さい…
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