水彩で描く時は、アルシュ300gの極細を使っています。
ある時、ヤフー知恵袋を見ていたら、アルシュ紙の表は、透かしの文字が正しく読める方、と出ていました。
それは違う!
アルシュの透かしが正しく読める方は、裏、です!
スケッチブロックになった、アルシュ紙とよーく見比べてください。
アルシュのシート紙は、透かし文字が正しく読める方が 裏なんです!
スケッチブロックの表と裏をよく見比べて、シート紙の方と比べてみてください。
と、私はずっと言ってきたのだけど、ネットで見ると、画材屋さんが、
「アルシュは文字が正しく読める方が、表ですよ。」なんて言っています。違うよ〜〜 逆だよ〜
通常の紙の場合、和紙などもそうだけど、裏側には網目状の細かい規則正しい肌理があるのです。
ロールのアルシュは、外側が、表、です!
またロール紙のアルシュですが、通常の紙の表、裏でいうと、内側が裏側になっています。
つまり、
アルシュのロール紙は外側が、表です。
目を凝らして、もしくは拡大鏡で、紙の表面がどうなっているのか、よーく見比べれば判るはずなので、画材屋さんにはぜひとも確認をお願いしたいです。
それともメーカーが、透かし文字が正しく読める方が、表、と言っているのかな。
実際に描く際は、表、裏、どちらに描いてもいい
と、鼻息荒く描きましたが、実は描く際はどちらでも使えます。
つまり自分にとって描きやすい方が「表」。
どちらに描いてもいいのです。アルシュのような高級な紙は、メーカーがそういう風に作っています。
自分にとって描きやすい側が、表、と思えばいいんだけどね
私自身は、表、(つまり文字が裏返っている鏡文字の面)にふだん描いていますが、イギリスの絵本画家アンジェラバレットさんの絵を見ると、どうやら、私がいう、裏 に描いているようです。
というのも、彼女の絵を見ると、細かい網目状のたてよこ模様が、ときどき見えるからです。
アンジェラさんは、とても細密な絵を描く人なので、通常でいう裏側の方が肌理が細かくて、向いていると判断したのでしょう。
アンジェラさんのすてきなイラストレーションをみてください。絵本などで確認すると判るのですが、紙の目が、縦横の規則正しい肌理になっているのがわかります。
それから、日本の絵本作家Kさんは、MO紙という水彩紙に描いているのですが、高くてもったいないから、と裏、と表、両面に描いているそうです。(編集者泣かせ..)
ということで、結論はどちらでも描きやすい方に描けばいい、のです。
が、スケッチブロックの場合は、有無を言わさず、通常の表側に、描くことになります。
そうではなくて、裏側にも描いてみたいならば、シート状のアルシュ紙をおすすめします。
表、と裏、では微妙に仕上がりが違う….特長を生かす方向で
*私自身が、表、裏、両方を描いてみた印象でいうと。
水彩独特のにじみや、ぼかし、筆跡、を生かしたいなら、表、がいいです。
表側の方が、紙の肌理が不規則でやや荒いので、のせた絵の具が、その肌理に沿って流れて にじみます。
また筆跡を残さずに、きれいに細密に描いていきたいなら、裏側に描く。肌理が整っていて、にじみも少ないのです。
[su_note note_color=”#feffde”]もう一度確認ですが、アルシュの場合、
*スケッチブックは当然、表が上に来ています。
*シート紙は、透かし文字が裏返って見える方が、表です。正しく読めるのは裏です。
*ロール紙は、外側が 表 です。内側が、裏側になっています。[/su_note]
ということを知った上で、自分にとって描きやすい方を使うことをおすすめします。
他の水彩紙でも、紙の肌理を確認すれば、どちらが表か、裏か、すぐわかるはずなのですが、ネットで見ているとそうでもないようです。
子供の時に、画用紙を使いましたよね。あれの表と裏は、すぐわかったはずです。
アルシュもほかの水彩紙も基本的に同じなのに、なんでわからないのか、まちがえているのか不思議な気がします。
まあ、描く時にはどっちでもいい、が結論なのですが、表と裏をきちんと知って、自分はこちらの側が描きやすいから、と決める方がいいと思います。
どちらかわからないままに、ときには表側、あるときは裏側、に描くよりも、自分できちんと確認して描く方がいいですよね。
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