絵本作家になるには?傾向と対策を極める。絵本作家Hさんの話

受験の際、傾向と対策、ってありますよね。

あとさき塾に通っていた頃、ゲストで来られた絵本作家Hさんの話が、超具体的でわかりやすく、目からウロコ、のような体験だったので、書いておきます。

塾では、絵本のワークショップをやり、特別講座では様々なプロの人たちの話を聞く機会があったわけですが。

ゲストの話で多かったのは、自作の解説。編集者の場合は、どんな絵本を作っているかという話。

作家の場合、これこれこういう依頼があって、あるいは、こんな絵本を作りたいと思ってて、ある日思いついて描き始めたら、こんな苦労があって。っていう。編集者の場合は、こんな絵本を作ってみたら当たったとか、某作家さんはこんなおもしろいことを考える人だったとか。

絵本作家Hさんの話は、とても具体的ですぐに役立つ内容だった

もちろんそれらは、面白くて、実際役に立つ内容でしたが、Hさんの話はもっともっと具体的でした。

 

これから絵本作家になりたいと思っている人たちに必要な情報がたくさん詰まった、超具体的で、すぐに行動に移せる内容だったのです。

 

**まず絵本とは何か、

誰に買ってもらうのか、買ってもらうためにはどうすべきか、

作り方はどうするのか、めくる効果をどう生かすか、

そして作品の売り込みはどうするのか、売り込んだ後はどうすべきか。などなど。

情報をきちんと伝えてくれて、実に分かりやすかったです。すぐにみんな、ノートを取り出してメモを取り始めました。

 

まさに、受験勉強の時のような、傾向と対策っぽい話でした。

 

そのときの内容を箇条書きにしてみます。(全部は覚えてないのですが、ある程度メモを取った分だけ。)もう10数年も前のことですが、いまも役立つ内容です。

 

絵本は子供のためのものだが、買うのはほぼ大人である。

1)当たり前のことですが、絵本を買うのは、子供ではなく、大人です。だからまず、大人が子供のために買いたい、と思うものでなくてはいけない。
でも読むのは子供だから、子供に喜ばれるものでなくてはいけない。そのあたりのバランスを考えて、絵本を作る。

ここでは、絵本を4歳から6歳向けのものとしています。大人向けの絵本だとまたちょっと変わって来る。

 

えほんのおはなしができたら、声に出して読んでみる。

2)えほんのおはなしができたら、声に出して読んでみる。絵も描いて、小さな見本を作ってみて、何度もめくってみて、話の展開を見て行く。なん度も繰り返す。

だいたい、いいかなと思ったら、しばらく見ないで寝かせておく。数日置いて見ると、また新たに直した方がいい点が見つかる。そうやって、より良いものにして行く。

売り込みで出版社に郵送する、あるいはコンペに応募したら

3)売り込みで出版社に郵送する、あるいはコンペに応募したら、ただ待っていてはいけない、次にすぐ取り掛かろう。常に動いて行動するのが大事。

郵送の場合、出版社からなかなか返事が来ないことがある、同じ作品を別の出版社にみてもらうのもOK,返事をもらえるまで待ってる時間がもったいない。もしも、先の出版社からいい返事があったら、そのときどうするか考えればいい。

(これは、反対する人もいるかと思います。きちんと返事が来るまで待つべき、と、でもHさんはそうやってぼんやり待ってる時間が無駄という考え方でした。早く返事をもらって次に進んだ方がいいと)

絵本作家も、フォトショップやイラストレーターを使えるように

4)絵本作家も、フォトショップやイラストレーターを使えるようにしておく。デザインの勉強をしておくと、自分で自作のデザインもできるし、仕事の幅が広がる。デジタルの表現ができると作風も広がる。

デザインの勉強はとても大事。

 

いまは、絵本の書き方、みたいな本もたくさんあるし、こういう情報はネットでも読めますが、その頃まだインターネットがさほどではなかったので、本当に貴重な講義でした。

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