私が最初の絵本が決まった時のことをざっと書いておきます。
覚書。
絵本の出版が決まったのは、絵本教室(あとさき塾)で書いたものを先生が出版社に持ち込んでくれたからです。それで決まりました。
でもそこに到達するまでに、それなりに色々動いていたなぁと思うので、ちょっと書いておきます。
絵本作家にたどり着くまで
イラストの勉強は通信で始めましたが、その頃から、いつか絵本が作れたらいいなぁと思っていました。でも絵が全くかけなかったので、まず描けるようにしよう、と数年頑張っていました。
それから3年後に初めてイラストの仕事をもらいます。でも最初のイラストの仕事の後、なかなか次の依頼が来ませんでした。
あつかましくも 出版社に手紙を送る
それで売り込みに行くのがいい、ときいて、売り込みに行くことにします。
イラストの仕事はポツポツ来るようにはなったのですが。
でも絵本はどうすればいいの?
その頃、絵本のコンクールはあったのですが、あんまり知らなくて考えていませんでした。公募ガイドという本があることも知りませんでした。ネットのない時代ですから。
それでどうしようかなぁと考えました。
何冊か気に入った絵本を買ってきて、そこの奥付けに書かれている人のところに当てて、絵葉書を同封して手紙を送ることにしました。20人くらいに送ったと思います。
そうしたら、中に返事をくださった人が2人いたのです!本当に驚きました。まだ絵を描き始めたばかりでろくに仕事もしていない私に。その二人の方には複数回、手紙を送ったと思います。
ただただ、絵本の仕事したいんです〜みたいな短文の手紙と絵葉書を送っただけですが。
そのうちの一人は、的確なアドバイスもしてくれていました、本当にありがたかったです。
ありがとう!! Iさん。あのときのうれしさは忘れません。
まだIさんのところで絵本を作る機会はないのですが、「みかちゃんとカポネ」を書いた時、他の出版社なのに、お祝いの手紙をくださったんです。
なんでもやってみるもんですね。何にも知らなくても熱意はあると見てもらえたのかな。
実際に絵本を作って売り込みに行く
その同じ頃、10ヶ月だけで終了する某イラスト教室に通っていて、課題で 絵本を一冊作ることになりました。
もうすごく張り切って、がんばって作って 先生にも褒められました。ちょっと自信がついて、それを持って今度は直接出版社に売り込みに行くことにしました。
当時はまだ直接の持ち込みも受け付けてくれたのです。
でもなかなかうまくいきませんでした。
ある出版社では、こういう絵ではねぇ、まだぜんぜんだめだねぇ、と。
別の出版社では、色が暗い、もっと明るい色をと。それより、うちは新人絵本コンクールをやってるからそこに出しなさいと。
もう一つ別の出版社では、若い人が丁寧にみてくれました。何枚かコピーをとらせてくださいね、と言われて、あ、なんか可能性あるのかなと思ったのですが。
でも、それきりどこからも何の音沙汰もなく。
一年が過ぎ、売り込みに行ったのも忘れていた頃。突然、ある出版社から、児童書のイラスト依頼が来ました。最後に行った、若い編集者が見てくれたところです。
一般書の挿絵は経験がありましたが、児童書は初めてで嬉しかった。こうしてちょっとずつ絵本に近づいていけたらいいなと思いました。
あとさき塾にたどりつく
イラストの仕事は普通に続けていましたが、なかなか仕事は増えていきませんでした。ある時期から、イラストレーションはデザイナーに素材を提供するだけの仕事に思えてきて。
なんとなくやる気をなくしつつありました。ヤフオクで不用品を売って、それなりにお金になるんだなぁと気が付いたことも理由の一つ。
それで、依頼を待つイラストの仕事じゃなく、一度ちゃんと絵本の勉強をしようと決心しました。
行くならやっぱりオーディションのある あとさき塾だよねぇ、ということで。それまでのイラストやら課題で作った絵本やら同封して送り、オーディションに通りました。
まとめ:絵本作家になるには、色々動き続けること
こうして思い出してみると、なんとか絵本に近づきたくて、ジタバタと同時にいろいろな行動に移していたんだなと思います。
イラストの勉強を始めてから最初の絵本を出すまでに12年、絵本の仕事したいなと色々動き始めてから数えると10年くらいかかっています。
一度あきらめて、人物を描くのをやめていた時期もありました。もったいないことしたなー。
いわゆるイラストレーションと、絵本の絵とはまたちょっと違うのでそのあたりを、すぐにつかめる人とそうでない人がいます。
私はどっちもすごく時間がかかりました。今になって思うのは、デザインの勉強をした人の方が有利、ということです。
美術系の学校へ行ってないと、色々たりない部分がある気がします。少しずつその点は自覚して補っていくしかないですね。
絵本作家になる方法はいくつかありますが、どの人に聞いても一人一人違います。ただ一つ言えるのは、色々動いているうちに少しずつ近づいていくということ。
絵の技術ももちろんだけど、お話を作ってみる、絵本を作ってみる、それをどこかで発信する、直接出版関係の人に見てもらうのは最近は難しいですが、SNSにアップするとか、コンペに出す、展覧会を開くとか、とにかく動いていると気づきもあるし、次はこうしてみようとか、動き方が変わってきます。
続けていくうちに必ずいい方向へ動いていくはずです。
木村隆芳と言います。 僕は絵本作家を目指して絵本を書いているのですが 朝比奈様の…
メッセージありがとうございます。もう本当に神経がすり減りますよね。 ターシャさん…
模写といってもむずかしく考えず、初めは人物をどこに配置しているか、大きいか小さい…
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